
子ども・子育て支援金はいくら?育休明けの給与明細に落とし穴があった話【17ヶ月パパ解説】
2026年6月の給与明細に「子ども支援金」の文字。え、何これ?と思って調べました。子ども・子育て支援金は2026年4月開始、月いくら引かれるのか、給与明細のどこに載るのか、そして育休中は免除されるのか。引かれる側の目線で、公式情報を確認しながらまとめます。
目次 CONTENTSOPENCLOSE
- 給与明細に「子ども支援金」って書いてあった。え、何これ?
- 子ども・子育て支援金とは?(2026年4月スタート)
- 子育て支援金はいくら?(2026年度は0.23%)
- 支援金率は全国一律0.23%(2026年度)
- 年収別の目安(2026年度・こども家庭庁の試算)
- 2028年度に向けて段階的に増える
- 給与明細のどこに載ってるの?
- 何に使われるの?
- では、いくら戻ってくるのか?(子ども1人あたり約146万円)
- 【本題】育休中はどうなる?→ 免除されます
- 育休中は、社会保険料と同じく免除されます
- ここ、地味に大事だと思う理由
- ⚠️ ただし注意:育休を取っていた月でも、引かれることがあります(僕の実例)
- 僕の実例:4月まで育休だったのに、5月の明細では引かれていた
- なぜ引かれるのか(免除は「月単位」で終わる)
- ここ、知っておくと慌てません
- 正直な感想:文句はない。でも「知らなかった」のは、ちょっと複雑
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
- Q. 子ども・子育て支援金はいつから引かれるの?
- Q. 結局いくら引かれるの?
- Q. 育休中も引かれるの?
- Q. 育休中は免除のはずなのに、明細に載っていました。なぜ?
- Q. 自営業・フリーランス(国民健康保険)の場合は?
この記事について
本記事は2026年7月時点で公開されている情報をもとに、一人の会社員(=引かれる側)の目線でまとめたものです。制度の内容や金額は今後変わる可能性があります。また、給与明細の表示や個別の取り扱いは会社・加入している健康保険によって異なります。最新かつ正確な情報は、必ずこども家庭庁など公式サイト、またはお勤め先の給与担当者にご確認ください。 僕は社労士でも税理士でもなく、あくまで当事者として調べた内容を共有しています。
給与明細に「子ども支援金」って書いてあった。え、何これ?
2026年6月に支給された給与明細を、いつものように何となく眺めていたときのことです。
控除欄——健康保険料や厚生年金保険料が並んでいる、あの「引かれるものリスト」のところに、見慣れない文字がありました。
「子ども支援金」
え、何これ?
正直、それが第一声でした。子育て世帯への手当が増えたのかな、いやでも控除欄にあるってことは引かれてるってことだよな……と数秒フリーズして、その場でスマホで調べました。
そして出てきたのが「子ども・子育て支援金」という制度。調べてから、「そういえばニュースで見たな……」と、ようやく思い出したのでした。完全に他人事として聞き流していたやつです。
しかも調べてみると、制度上は2026年4月分の保険料から徴収開始で、こども家庭庁の説明では被用者保険(会社員が入る健康保険)の場合「令和8年4月保険料(5月に給与天引き)より拠出」とされています。気になってあとで5月支給分の明細を見返したら、そこにはすでにしっかり「子ども支援金」が引かれていました。6月に初めて気づいたつもりが、実際にはその前から引かれ始めていたわけです。
わが家は娘が2人。僕自身、1人目で7ヶ月、2人目で10ヶ月、通算17ヶ月の男性育休を取って、今は職場に復帰して働いています。子育て支援の制度にはそれなりに関心を持ってきたつもりでした。それでも、自分の給料から引かれ始めたことに、明細を見るまで気づいていなかったわけです。
検索してみると、出てくる記事のほとんどが「給与計算担当者向け」「人事労務担当者向け」。計算方法とか、システム改修の対応とか、そういう話ばかりなんですよね。引かれる側の話が、ほとんど見当たらない。
なので、同じように「知らないうちに引かれてた」人に向けて、引かれる側=子育て世帯・会社員の目線で、調べたことを整理しておきます。育休を取っている(これから取る)人が一番気になるであろう「育休中はどうなるの?」も、公式情報で確認したので後半でしっかり書きます。
育休とお金の話をまとめて知りたい方は、育休中のお金まとめもあわせてどうぞ。
子ども・子育て支援金とは?(2026年4月スタート)
まず、これは何なのか。ざっくり言うとこうです。
- 少子化対策(子育て支援の拡充)の財源を集めるための仕組み
- 2026年(令和8年)4月分の保険料から徴収開始
- 公的医療保険(健康保険)の保険料に「上乗せ」する形で集められる
- 子どもの有無に関係なく、医療保険の加入者が広く負担する
大事なのは3つ目です。僕も最初「新しい税金が増えたのか」と思ったのですが、そうではなく、すでに払っている健康保険料に上乗せされる形で徴収されます。独立した新税が作られたわけではありません。
だから名称も、こども家庭庁の資料では「税」ではなく社会保険の仕組みとして説明されています(公式Q&Aにも「なぜ、支援金は『税』ではなく『社会保険』なの?」という設問がわざわざ立っているくらい、ここは論点になったようです)。
会社員(被用者保険)の場合、健康保険料と同じく会社と本人で折半。つまり明細で見えている金額と同額を、会社側も別途負担しています。
そして地味に効いてくるのが、ボーナスからも引かれるという点。こども家庭庁のQ&Aでは「ボーナスからも支援金を拠出いただきます。これは、健康保険制度や厚生年金保険制度と同様です」とはっきり書かれています。月給だけの話ではありません。
出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido /「子ども・子育て支援金制度のQ&A」https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin/faq (2026年7月確認)
子育て支援金はいくら?(2026年度は0.23%)
一番気になるところですよね。僕も真っ先にここを調べました。
支援金率は全国一律0.23%(2026年度)
2026年度(令和8年度)の支援金率は、全国一律で0.23%です。
計算方法もこども家庭庁が公表していて、こうなっています。
- 年収(標準報酬総額=毎月の給料とボーナスの合計)に 0.23% を掛けて年額を出す
- それを12で割って月額にする
- さらに 1/2(本人負担分)を掛ける ※残り半分は会社が負担
年収別の目安(2026年度・こども家庭庁の試算)
こども家庭庁が公表している、被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済組合)の年収別・本人負担の月額試算がこちらです。
| 年収 | 被保険者一人当たり(月額) |
|---|---|
| 200万円 | 192円 |
| 400万円 | 384円 |
| 600万円 | 575円 |
| 800万円 | 767円 |
| 1,000万円 | 959円 |
年収400万円なら月384円、600万円なら月575円。僕の実額は……プライバシーもあるので伏せますが、この表のとおり「月に数百円ほど」という規模感でした。
正直に言うと、「思ったより少ないな」というのが最初の感想です。月に数百円。缶コーヒー2〜3本ぶんくらい。
2028年度に向けて段階的に増える
ただし、これで終わりではありません。 支援金の総額は、法律で3年かけて段階的に引き上げると決まっています。
| 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | |
|---|---|---|---|
| 支援金の総額 | 約6,000億円 | 約8,000億円 | 約1兆円 |
2028年度には、スタート時のおよそ1.7倍になります。年収600万円なら、いまの月575円が2028年度には月960円ほどという計算です。今の金額だけで判断しないほうがよさそうです。
なお、2026年度の平均月額(本人負担分)は、こども家庭庁が2026年3月に公表した最新の試算でこうなっています。
| 加入している制度 | 2026年度の平均月額 |
|---|---|
| 健保組合(被保険者1人あたり) | 約550円 |
| 同(加入者1人あたり) | 約350円 |
| 国民健康保険(1世帯あたり) | 約300円 |
| 後期高齢者医療制度(1人あたり) | 約200円 |
※「加入者」は扶養家族を含めた人数で割ったもの、「被保険者」は働いて保険に入っている本人。会社員が自分の明細で見る金額の感覚は「被保険者1人あたり」に近いです。
ちなみにこの数字、2024年3月時点の見込みでは被保険者1人あたり500円とされていました。それが2年後の最新試算で550円に上振れています。制度が動き出すまでに数字が変わることは普通にあるので、古い記事の金額を見るときは公表時期に注意してください。
出典:こども家庭庁「被用者保険 年収別の支援金額の試算(令和8年度)」https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido /こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(令和8年3月)https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001670257.pdf (2026年8月確認)
給与明細のどこに載ってるの?
ここが、僕が一番「書いておきたい」と思ったところです。
というのも、会社によって明細への載り方が違うらしいんですよね。
僕の会社の明細では、控除欄に「子ども支援金」という独立した項目が立っていました。健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料……と縦に並んでいる、その列に一行増えていた感じです。だからこそ「見慣れない文字がある」と気づけました。
一方で、健康保険料に合算されて表示される(=独立した項目としては出てこない)ケースもあるようです。もともと健康保険料に上乗せして徴収する仕組みなので、システム上そうする会社があっても不思議ではありません。
▲ 健康保険料や厚生年金と同じ「控除欄」に並びます(会社により表示は異なります)
なので、
- 明細に「子ども支援金」「子ども・子育て支援金」といった項目がある人 → そこが該当箇所です
- 見当たらない人 → 引かれていないのではなく、健康保険料に含まれている可能性があります
どちらなのか確実に知りたい場合は、お勤め先の給与担当者や、加入している健康保険組合に聞くのが一番確実です。僕も自分の明細を見て初めて仕組みを知ったクチなので、偉そうなことは言えません。
(なお「表示の仕方に統一ルールがあるのか」については、僕が調べた範囲では公的な指定を確認できませんでした。断定は避けておきます。)
何に使われるの?
「引かれる」だけ聞くとモヤっとしますが、じゃあ何に使われるのか。ここも確認しておきたいところです。
こども家庭庁は、支援金によって拡充される施策として6つを挙げています。
- 児童手当の拡充
- こども誰でも通園制度
- 妊婦のための支援給付
- 出生後休業支援給付(雇用保険)
- 育児時短就業給付(雇用保険)
- 育児期間中の国民年金保険料免除
……見ていただくと分かるとおり、これ、育休を取るパパ・ママにかなり直撃するラインナップなんですよね。
とくに4つ目の「出生後休業支援給付」は、夫婦がともに育休を取った場合などに育休中の手取りを実質10割相当まで引き上げる、あの制度です(詳しくは出生後休業支援給付金の記事で書きました)。
僕が育休を取っていた頃には無かった制度です。正直、うらやましい。そして、その財源の一部を、今の僕が給与から出している——という構図になります。
なんというか、順番が回ってきた感じ、と言えなくもない。
出典:こども家庭庁「加速化プランによる子育て支援の拡充と子ども・子育て支援金」https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin (2026年7月確認)
では、いくら戻ってくるのか?(子ども1人あたり約146万円)
引かれる話ばかり書いてきましたが、もらう側の金額も、こども家庭庁が試算を出しています。
支援金でできる施策によって増える給付は、子ども1人あたり約146万円(高校生年代までの合計)。児童手当の拡充・妊婦のための支援給付・こども誰でも通園制度などの事業費を、対象となる子どもの数で割った金額です。
さらに、いまの児童手当(平均で約206万円)と合わせると、子ども1人あたり合計で約352万円になります。
| 子ども1人あたりの金額 | |
|---|---|
| 支援金による給付の上乗せ | 約146万円 |
| 現行の児童手当(平均) | 約206万円 |
| 合計 | 約352万円 |
引かれるのは月に数百円、2028年度に向けて上がっていくとしても月1,000円前後。単純に18年ぶん積み上げても、10万円台〜20万円台という規模感です。
対して、戻ってくる側は146万円。桁がひとつどころか、ふたつ違います。
146万円の内訳
「146万円ってどこから出てきたの?」と思った方のために、こども家庭庁の資料から内訳も書いておきます。まず年齢別。
| 年齢 | 拡充される額 | 中身 |
|---|---|---|
| 0〜2歳 | 51万円 | 児童手当の拡充11/妊婦のための支援給付10/こども誰でも通園14/共働き・共育ての経済支援17 |
| 3〜15歳 | 48万円 | 児童手当の拡充(所得制限の撤廃、多子加算の増額) |
| 16〜18歳 | 47万円 | 児童手当の拡充(高校生年代への延長) |
| 合計 | 146万円 |
これを制度別に組み替えると、こうなります。
| 制度 | 金額 |
|---|---|
| 児童手当の拡充 | 約106万円 |
| 共働き・共育てを推進するための経済支援 | 17万円 |
| こども誰でも通園制度 | 14万円 |
| 妊婦のための支援給付 | 10万円 |
※各数字は万円単位で丸められているため、単純に足すと147万円になりますが、資料上の合計は146万円です。
約7割が児童手当の拡充です。そして注目してほしいのが、高校生年代の47万円がまるごと新規だということ。これまで児童手当は中学生までだったので、高校の3年間はゼロからの上乗せになります。
もうひとつ、育休を取るパパに関係が深いのが「共働き・共育てを推進するための経済支援」の17万円。この中身は、出生後休業支援給付・育児時短就業給付・国民年金第1号被保険者の育児期間中の保険料免除です。papalogで書いてきた制度が、そのままここに入っています。
ただし、これは各給付の事業費を対象となる子どもの数で割った「平均」です。実際にいくら受け取るかは世帯によって変わります。たとえば、こども誰でも通園制度を使わなければ、その14万円は受け取りません。
子どもが3人いると、話が変わります
上の146万円は「1人あたりの平均」なので、人数分そのまま増える……と思いきや、3人目からは平均以上に増えます。 児童手当に「多子加算」があるからです。
2024年10月の拡充後の児童手当を、0歳から高校卒業まで受け取った場合で並べるとこうなります。
| 月額 | 受け取る総額 | |
|---|---|---|
| 1人目・2人目 | 1.5万円(0〜2歳)→ 1万円 | 各 234万円 |
| 3人目以降 | 3万円(0歳から高校まで一律) | 各 648万円 |
3人目だけ2.8倍です。世帯の合計で見ると、差はもっとはっきりします。
| 子どもの数 | 児童手当の総額 |
|---|---|
| 2人 | 468万円 |
| 3人 | 1,116万円 |
3人目ひとりで648万円。1人目と2人目を足した468万円より多い。 それでいて、支援金として払う側は何人いても1人分のままです。
⚠️ ただし「3人産めば自動的に3万円」ではありません
ここに落とし穴があります。「第3子」の数え方にルールがあるんです。
数えるのは22歳の年度末までの子。つまり、第1子が22歳の年度末を過ぎると、その子はカウントから外れ、3人目が「2人目」扱いになって月3万円→1万円に下がります。
さらに実務的な罠として、第1子が18歳の年度末を迎えた時点で、「監護相当・生計費の負担についての確認書」を市区町村に出さないと、カウントが継続されません。 自動では続かないんです。年齢の離れた3人きょうだいだと、ここで取りこぼす可能性があります。
3人目を考えている方、すでに3人いる方は、上の子が高校を卒業するタイミングで一度お住まいの市区町村に確認しておくと安心です。
出典:こども家庭庁「もっと子育て応援!児童手当」https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/jidouteate/mottoouen (2026年8月確認)/総額はpapalogが公表されている月額から計算したもの
もちろんこれは「子どもがいる世帯」の話で、子どもがいない世帯は払うだけになります。そこに不公平感があるのは当然だと思います。ただ、少なくとも僕のように小さい子どもが2人いる家庭にとっては、明確に受け取り超過です。
出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度における給付と拠出の試算について」(2024年3月29日公表)https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin
【本題】育休中はどうなる?→ 免除されます
さて、papalogを読んでくださっている方が一番知りたいのは、たぶんここだと思います。
「育休中も、この支援金は引かれるの?」
結論から書きます。
育休中は、社会保険料と同じく免除されます
こども家庭庁の公式Q&Aに、そのものズバリの設問があります。
(3)企業の従業員について、育児休業中は支援金が免除されるの?
企業の従業員については、医療保険料や厚生年金保険料と同様に支援金も免除されます。
(出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度のQ&A」https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin/faq 2026年7月確認)
はい。免除されます。
これは、考えてみれば当然といえば当然で。支援金は健康保険料に上乗せして徴収される仕組みです。そして育休中は、そもそも健康保険料と厚生年金保険料が本人・会社ともに免除される(日本年金機構の「育児休業期間中の保険料免除」)。土台となる保険料が免除されるので、その上に乗っている支援金も一緒に免除される、という理屈です。
つまり、育休中に「支援金のぶんだけ手取りが減る」ことを心配する必要はありません。
ここ、地味に大事だと思う理由
育休を17ヶ月取った身として言わせてもらうと、育休前って「お金、大丈夫かな」の不安が本当に大きいんですよ。
給付金がいつ入るのか、社会保険料はどうなるのか、住民税は……と、ひとつずつ潰していかないと落ち着かない。そんな中で「新しい控除項目ができた」というニュースが耳に入ったら、「え、育休中も引かれるの?」と不安になる人が絶対にいると思うんです。
引かれません。免除です。 ここは安心してください。
免除の条件(育休開始月から終了日の翌日が属する月の前月まで、同一月内でも14日以上取得すれば免除、など)や、申請は会社経由であることなど、育休中の社会保険料免除の詳しい仕組みは別記事にまとめています。支援金の免除もこれとセットの話になるので、育休前の方はこちらを読んでおくと見通しが良くなるはずです。
出典:日本年金機構「育児休業期間中の保険料免除」https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/ikuji-menjo/index.html (2026年7月確認)
⚠️ ただし注意:育休を取っていた月でも、引かれることがあります(僕の実例)
さっき「育休中は免除」と書いておいて、いきなりで申し訳ないのですが——ここ、そのまま覚えると復帰後にビックリします。 実際に僕がビックリした側なので、正直に書いておきます。
「育休中は免除」自体は、まぎれもない事実です。でも「免除される期間」には条件があって、復帰のタイミング次第で"引かれる月"が出てきます。
僕の実例:4月まで育休だったのに、5月の明細では引かれていた
2人目のとき、僕の育休は2026年4月17日まででした(4月の途中で職場復帰)。
で、復帰後の5月支給分の給与明細を見返してみたら——
- 健康保険料:引かれてる
- 厚生年金保険料:引かれてる
- 子ども支援金:引かれてる(金額は6月分と同じ)
「あれ、4月まで育休だったのに、社会保険料まるっと引かれてるじゃん」と。免除だと思い込んでいたので、地味に動揺しました。
なぜ引かれるのか(免除は「月単位」で終わる)
理由は、免除される期間の数え方にあります。日本年金機構の説明では、免除されるのは——
育児休業等を開始した日の属する月から育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月まで
です。僕のケースに当てはめるとこうなります。
- 育休の終了日 = 4月17日
- その翌日 = 4月18日 → これが属するのは 4月
- 免除されるのは、その前月=3月分まで
つまり、4月分以降の保険料は免除の対象外。だから通常どおり引かれます。そして支援金は健康保険料に上乗せして徴収される仕組みなので、健保料が引かれる月は、支援金も一緒に引かれるというわけです。
(なお、2022年10月の改正で「同じ月の中で14日以上育休を取っていれば、その月も免除」という特例ができています。ただ僕の場合、4月は14日未満の取得だったため、この特例には該当しなかったと考えられます。ご自身が特例に当たるかどうかは、日数の数え方も含めて会社の担当者に確認するのが確実です。)
ここ、知っておくと慌てません
何が言いたいかというと——「育休中は免除」だけを覚えていると、復帰した月の明細を見て「え、免除じゃないの!?」と混乱する、ということです。まさに僕がそうでした。
免除の終わり方は月単位なので、復帰した日によっては、最後の月(=復帰した月やその前後)が免除の対象から外れて引かれることがあります。これを知っていれば、明細を見て慌てずにすみます。「あ、これは制度どおりだな」と思えるだけで、だいぶ気持ちが違います。
免除がいつからいつまで効くのか、条件や期間の詳しい数え方は、社会保険料免除の記事に整理してあります。復帰の時期が決まっている方は、先に目を通しておくと見通しが良くなるはずです。
出典:日本年金機構「育児休業期間中の保険料免除」https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/ikuji-menjo/index.html (2026年7月確認)
正直な感想:文句はない。でも「知らなかった」のは、ちょっと複雑
最後に、当事者としての率直な気持ちを書かせてください。
制度そのものに文句はありません。
児童手当の拡充も、出生後休業支援給付も、こども誰でも通園制度も、うちの子育てを助けてくれた/これから誰かの子育てを助ける制度です。月に数百円で子育て支援の財源になるなら、それは払う。むしろ、育休を17ヶ月も取らせてもらって制度に散々お世話になった側として、「今度はこっちが出す番」くらいの気持ちはあります。
政府も、社会保障の歳出改革などによる負担軽減の範囲内で導入するので「実質的な負担は生じない」と説明しています(この説明の是非についてはいろいろな議論があるので、僕が結論を出せる話ではありません。判断材料としてこども家庭庁のQ&Aを読んでみるのが早いと思います)。
ただ。
「知らないうちに引かれていた」というのは、正直、ちょっと複雑でした。
僕は、子育て支援の制度にはかなり関心を持っているほうだと思います。育休を2回取って、給付金や社会保険料の免除を調べ倒して、ブログにまで書いている人間です。その僕が、自分の給料から引かれ始めたことに、明細を見るまで気づいていなかった。
これ、僕の不注意だと言われればそれまでです。実際ニュースにはなっていて、僕が聞き流していただけですし。
でも、「関心がある側」ですら気づかなかったという事実は、周知の届き方として、ちょっと考える余地があるんじゃないかなと思うんです。
住民税もそうでした。育休に入った翌年、収入が減っているのに前年ベースで請求が来る。育休中の住民税の話を書いたときも「知らなかった」という反応をたくさんいただきました。お金の制度は、知らないと静かにやってくる。
だからこの記事を書いています。
金額の話じゃないんです。自分が何を払っていて、それが何に使われているかを、自分で説明できる状態にしておきたい。それだけです。
明細、たまには真面目に見ましょう。僕も反省しました。
まとめ
- 子ども・子育て支援金は2026年4月分の保険料からスタート。健康保険料に上乗せする形で徴収され、新しい税ではない
- 2026年度の支援金率は全国一律0.23%。会社と本人で折半
- 本人負担の月額目安(2026年度・こども家庭庁試算)は年収400万円で384円、600万円で575円。ボーナスからも引かれる
- 2028年度に向けて段階的に増える見込み(加入者1人あたり平均で月250円→450円)
- 給与明細での表示は会社によって違う。独立項目のこともあれば、健康保険料に含まれることもある
- 育休中は、社会保険料と同様に支援金も免除される(こども家庭庁Q&A)→ 詳しくは育休中の社会保険料免除の記事へ
- ただし免除は「月単位」。復帰月など、免除の条件から外れる月は通常どおり引かれる(僕は4月まで育休→5月の明細で健保・厚年・支援金がしっかり引かれていました)
- 使い道は児童手当の拡充、出生後休業支援給付、こども誰でも通園制度など
育休中のお金の全体像は育休中のお金まとめにまとめています。あわせてどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q. 子ども・子育て支援金はいつから引かれるの?
2026年(令和8年)4月分の保険料からです。こども家庭庁の説明では、会社員(被用者保険)の場合「令和8年4月保険料(5月に給与天引き)より拠出」とされています。実際に何月支給の給与から反映されるかは、会社の保険料の徴収方法(翌月徴収か当月徴収か)によって変わります。ちなみに僕が「気づいた」のは6月支給分の明細でしたが、あとで5月支給分を見返したら、すでにそこに載っていました。
Q. 結局いくら引かれるの?
2026年度は年収に対して0.23%を掛け、その半分(残り半分は会社負担)が本人負担です。こども家庭庁の試算では、被保険者1人あたりの月額が年収200万円で192円、400万円で384円、600万円で575円、800万円で767円、1,000万円で959円。2028年度に向けて段階的に増える見込みです。
Q. 育休中も引かれるの?
引かれません。免除されます。 こども家庭庁のQ&Aに「企業の従業員については、医療保険料や厚生年金保険料と同様に支援金も免除されます」と明記されています。育休中の健康保険料・厚生年金保険料の免除と同じ扱いです。ただし「免除される期間」には条件があるので、次の質問もあわせてどうぞ。
Q. 育休中は免除のはずなのに、明細に載っていました。なぜ?
免除の期間は「月単位」で決まっていて、復帰した日によっては最後の月が対象外になるからです。日本年金機構の説明では、免除されるのは「育児休業等を開始した日の属する月から育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月まで」。たとえば僕は2人目の育休が4月17日までだったので、翌日(4月18日)が属する4月の前月=3月分までが免除。4月分以降は通常どおり徴収され、実際に5月支給分の明細では健康保険料・厚生年金保険料・子ども支援金がしっかり引かれていました。支援金は健康保険料に上乗せして徴収されるため、健保料が引かれる月は支援金も引かれます。(「同じ月に14日以上取得すればその月も免除」という特例もありますが、日数によっては該当しないこともあります。)詳しくは育休中の社会保険料免除の記事にまとめています。
Q. 自営業・フリーランス(国民健康保険)の場合は?
国民健康保険に加入している場合も、2026年4月分の保険料から支援金の対象になります。ただし国保は世帯単位で計算され、実際の金額や納付の時期は各自治体の条例で決まるため、詳しくはお住まいの市区町村からの納入通知書や案内をご確認ください。なお、こども家庭庁の資料では、高校生年代までの子どもについては均等割額が全額軽減される(=子どもの人数によって支援金額が増えない)とされています。会社員とは仕組みが違うので、この記事の年収別の表はそのまま当てはまりません。
もう一度おことわり
本記事は2026年7月時点の公開情報に基づく、一会社員の個人的な整理です。制度・金額・運用は今後変更される可能性があります。ご自身の状況における正確な取り扱いは、こども家庭庁の公式サイト、加入している健康保険、お勤め先の給与担当者、お住まいの市区町村にご確認ください。
参考にした公式サイト
- こども家庭庁「加速化プランによる子育て支援の拡充と子ども・子育て支援金」 https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin
- こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」 https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido
- こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度のQ&A」 https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin/faq
- 日本年金機構「育児休業期間中の保険料免除」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/ikuji-menjo/index.html
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育休中のふるさと納税は上限が激減します|見込みで寄付して超えた僕の話
育児休業給付金は非課税なので、税金の計算上は収入に入りません。だから育休を取った年はふるさと納税の上限額が大きく下がります。さらに配偶者控除と医療費控除が重なると、上限はもっと下がる。最悪の場合、控除する税金がなく全額自己負担です。見込みで寄付して上限を超えた経験のある2児パパが、総務省の資料をもとに整理しました。
2026/8/27

子ども3人以上は本当に得か?支援を全部調べたら、1人あたりの給付が441万円まで増えた
児童手当の総額は1人234万円、2人468万円、3人なら1,116万円、4人なら1,764万円。1人あたりの平均も234万円から441万円まで上がります。さらに2025年度からは子3人以上で大学授業料が所得制限なしで無償に。ただし3つの制度はすべて「いま同時に何人か」で決まる落とし穴つき。増える費用と、我慢が効くかどうかまで、2児パパが正直に整理しました。
2026/8/26