
こどもNISAは2027年開始。育休パパが教育資金で考えた3つのこと
こどもNISAは2027年1月開始予定。対象年齢・投資枠・買える商品を整理しつつ、ジュニアNISA終了後の「空白期間」に何をするかを育休パパ目線で解説。教育費は公立でも1人1,000万円。児童手当もお祝い金も全額投資に回す我が家の実際を公開します。
目次 CONTENTSOPENCLOSE
- はじめに:「子どものNISA、今は作れません」
- こどもNISAとは(2027年1月開始予定)
- 買えるのは「つみたて投資枠と同じ投資信託」
- ジュニアNISAの「引き出せない問題」は緩和された
- 今は「空白期間」だと知っておく(考えたこと①)
- 育休中に、教育資金は回せるのか(考えたこと②)
- 育休中は「増やす」より「減らさない」が先
- それでも「いくら必要か」は出しておく
- 高校無償化は進んでいる。ただし「授業料だけ」
- 制度が始まる前に、器を用意しておく(考えたこと③)
- 我が家がやっていること
- このペースで、いくらになるのか
- こどもNISAが始まったら移行する予定
- 学資保険とどっちがいいのか
- まとめ:2027年までにやっておきたいこと
- 参考・出典
- 関連記事
はじめに:「子どものNISA、今は作れません」
子どもが生まれて、そろそろ教育資金を本気で考えようと思ったとき。
「ジュニアNISAっていうのがあるらしい」と調べて、そこで固まりました。
もう終わってました。
ジュニアNISAは2023年末で新規の受付を終了。そして次の「こどもNISA」が始まるのは2027年の予定です。つまり今は、子ども名義で非課税の投資ができない空白期間なんです。
僕は育休中に「子ども1人あたり教育費がいくら必要か」をシミュレーションして、そこそこ真剣に向き合ったつもりでした。それでもこの空白には、正直やられました。
この記事では、2027年に始まるこどもNISAの中身と、制度が始まるまでの間に何を考えておくかを、育休で家計を見直したパパ目線で書きます。
📌 この記事で分かること
- こどもNISA(2027年開始予定)の対象年齢・投資枠・買える商品
- ジュニアNISA終了後の「空白期間」に何ができるか
- 育休で収入が減る時期に、教育資金をどう考えるか
こどもNISAとは(2027年1月開始予定)
2025年12月に閣議決定された「令和8年度税制改正の大綱」に盛り込まれたものです。
ここは誤解されやすいところなのですが、まったく新しい別の制度ができるわけではありません。金融庁の資料では「つみたて投資枠の年齢要件を撤廃し、0〜17歳の間の年間投資枠及び非課税保有限度額を設定する」と書かれています。つまり、今あるNISAのつみたて投資枠が0歳から使えるようになる、という改正です。「こどもNISA」は通称だと理解しておくと、制度の位置づけが掴みやすいと思います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 0〜17歳 |
| 開始時期 | 2027年1月(予定) |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 投資できる商品 | つみたて投資枠と同じ(長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託) |
| 払出し | 12歳以降、子の同意を得た場合に親権者等が払出し可能 |
| 18歳以降 | NISAの1,800万円の枠へ自動的に移行 |
買えるのは「つみたて投資枠と同じ投資信託」
ここは押さえておきたいところです。個別株は対象外で、買えるのは金融庁が定めた基準を満たす投資信託に限られます。
あわせて、つみたて投資枠の対象商品自体も広がる予定です。
- つみたて投資枠の指定株式指数に、読売株価指数とJPXプライム150指数が追加
- 指定指数に連動しない投資信託の要件が「主に株式に投資するもの」から「主に株式又は公社債に投資するもの」へ変更
2つ目は分かりにくいのですが、要するに債券中心やバランス型の投資信託が選びやすくなるという話です。金融庁も「リスク許容度が高くない若年層や高齢層などが投資の第一歩を踏み出せるよう」選択肢の充実を図るもの、と説明しています。値動きを抑えたい人には朗報だと思います。
ジュニアNISAの「引き出せない問題」は緩和された
ジュニアNISAで一番不評だったのが、原則18歳まで引き出せないという縛りでした。
こどもNISAでは、12歳以降であれば子どもの同意を得たうえで親権者等が払出しできる形になっています。中学・高校でまとまったお金が必要になったときに動かせる余地がある、というのは実務的に大きい違いです。
⚠️ 注意:ここまでの内容は2026年8月時点で「大綱に盛り込まれた」段階のものです。法案の成立や政省令で細部が変わる可能性があります。実際に口座を作る際は、必ず金融庁や各証券会社の最新情報をご確認ください。
出典:金融庁「令和8年度税制改正について」
今は「空白期間」だと知っておく(考えたこと①)
改めて整理すると、こういう状況です。
- 2023年12月末:ジュニアNISA、新規受付終了
- 2024年〜2026年:子ども名義の非課税投資ができない期間 ← 今ここ
- 2027年1月:こどもNISA開始(予定)
僕はジュニアNISAを使っていません。存在を意識したときには、もう終わっていました。同じように「気づいたら終わってた」という人、たぶん多いと思います。
ただ、ここで焦って「じゃあ何もできないのか」と考える必要はないと思っています。
というのも、子ども名義でなくても教育資金の積み立て自体はできるからです。実際、我が家は今も積み立てを続けています(詳しくは後半で書きます)。
大事なのは、2027年に制度が始まったときに動けるよう、それまでに家計の状態を整えておくことかなと。
育休中に、教育資金は回せるのか(考えたこと②)
ここからは育休パパとしての正直な話です。
育休中は「増やす」より「減らさない」が先
育休を取ると、手取りは確実に減ります。
育児休業給付金は休業前賃金の67%(180日経過後は50%)で、しかも入金は2〜3ヶ月後。社会保険料の免除や給付金が非課税であることを考えると手取りベースの目減りは思ったより小さいのですが、それでも減ることに変わりはありません。
この時期に「将来のために投資を増やそう」とするのは、僕はおすすめしません。
理由はシンプルで、育休中に一番効くのは現金だからです。給付金の入金が遅れる期間を乗り切るには、投資に回したお金ではなく、すぐ動かせる預金が要ります。僕自身、入金までのタイムラグで貯金が減っていく感覚は、なかなかヒヤッとするものでした。
- 育休給付金の金額と手取りの実際 → 育休給付金は実際いくら?月収別の手取り早見表
- 社会保険料が免除される仕組み → 育休中の社会保険料免除
- 育休のお金の全体像 → 男性育休のお金まとめ
それでも「いくら必要か」は出しておく
とはいえ、何も考えないのも落ち着きません。
僕が育休中にやったのは、子ども1人あたり教育費がいくら必要かのシミュレーションでした。積立額を増やすのではなく、まず必要額を把握する。これなら家計を圧迫せずにできます。
出した結論は、基本的に公立で考えて1人あたり1,000万円ほど。我が家は姉妹2人なので、合計2,000万円を準備するという目標にしました。
この数字、公的な統計と照らしてもそれほど極端ではありません。文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、幼稚園3歳から高校卒業までの15年間の学習費総額は、すべて公立で約614万円(すべて私立なら約1,968万9千円)。ここに大学の費用が乗ってきます。
📌 補足:この調査は2026年1月16日に数値が訂正されています。「すべて公立で596万円」という数字を載せている記事をよく見かけますが、それは訂正前のものです。本記事は訂正後の最新版(約614万円)を使っています。
つまり「公立ルートでも1人1,000万円」というのは、大学まで含めて、統計に出てこない出費も織り込んだ数字ということです。
やってみて感じたのは、金額そのものより「いつ、いくら要るのか」が見えると気持ちが落ち着くということでした。漠然と「教育費は高いらしい」と思っているときが、一番不安だった気がします。
そしてもうひとつ。この数字を出しておくと、教育資金の準備以外にも使えます。
もし夫婦のどちらかに万一のことがあったとき、残された家族に教育費と生活費が足りるのか。その判断の出発点になるのが、まさにこの「いくら必要か」という数字です。足りないなら保険で備える必要がありますし、足りるなら話は変わってきます。
我が家はこの計算をした結果、夫婦とも生命保険を解約しました。そこに至るまでの計算過程は、別の記事にまとめています。
→ 子どもがいるのに生命保険を解約した話|必要保障額を計算したら0円でした
記事内に必要保障額の計算機も置いてあるので、ご自身の場合はいくら必要か、その場で確かめられます。
高校無償化は進んでいる。ただし「授業料だけ」
一方で、公的な支援は着実に広がっています。
高等学校等就学支援金は、2026年4月1日施行の改正で所得制限が撤廃され、対象が大きく広がりました(改正法は2026年3月31日成立)。支給上限額は学校種によって異なり、公立高校(全日制等)が11万8,800円、私立高校(全日制等)が45万7,200円となっています。
僕自身、こうした補助は今後さらに進んでいくだろうと思っています。
ただ、ここは冷静に見ておきたいところです。この制度の対象は授業料のみです。文部科学省も、教科書費や教材費といった「授業料以外の教育費」は別制度(高校生等奨学給付金)で扱うと整理しています。入学金・制服代・通学費・部活動費は、これまでどおり家庭の負担として残ります。
「無償化されるから貯めなくていい」とはならない。だから僕は、補助が拡充される見込みも踏まえたうえで、目標額は据え置いています。多めに準備して余ったなら、それはそれで困りませんから。
制度が始まる前に、器を用意しておく(考えたこと③)
我が家がやっていること
現在、我が家は投資と児童手当で教育資金を積み立てています。
正直に書くと、始めたのは2026年の1月からです。それまでも頭にはあったのですが、具体的に手を動かせていませんでした。
このとき僕は、1月から有給を消化して、そのまま2月下旬に育休へ入るという形で長い休みに入っていました。時間ができて家計と正面から向き合えたことが、そのまま動き出すきっかけになっています。必要額のシミュレーションをしたのも、この休みの間でした。
収入が減っていく時期に積立を始めるのは、一見すると逆に思えるかもしれません。ただ、回しているのが児童手当やお祝い金といった「もともと生活費に入れていないお金」なので、家計を圧迫することはありませんでした。
やっていることはシンプルで、子どもに関して入ってくるお金を、生活費に混ぜずに全額投資に回すというだけです。
- 児童手当:全額
- 不定期に出る補助金:全額
- 初節句などのお祝い金:全額
児童手当は2024年10月から制度が拡充され、今はこうなっています。
| 対象 | 月額 |
|---|---|
| 0〜2歳 | 15,000円(第3子以降は30,000円) |
| 3歳〜高校生年代(18歳年度末) | 10,000円(第3子以降は30,000円) |
所得制限は撤廃され、支給対象も高校生年代まで拡大。支給は年6回(偶数月)になりました。
このやり方の良いところは、家計の負担が増えないことだと思っています。もともと生活費として当てにしていないお金を、そのまま将来に回しているだけなので、毎月のやりくりを変えなくて済みます。
お祝い金も同じ扱いにしています。初節句などでいただいたお金は、使い道を決めないままだと結局なんとなく消えていきがちです。入った時点で行き先を決めておくほうが、我が家には合っていました。
このペースで、いくらになるのか
児童手当を毎月そのまま積み立てると、18年でどのくらいになるのか。計算してみてください。
| 積み立てた元本 | 5,240,000円 |
|---|---|
| 運用による増加分 | 6,443,830円 |
| 18年後の資産(概算) | 11,683,830円 |
※ 毎月末に積み立て、月複利で運用した場合の概算です。税金・手数料は考慮していません。 想定利回りはあくまで仮定であり、実際の運用成績は変動します。元本割れの可能性もあります。 本シミュレーションは特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
初期値は我が家の設定です。初期資金200万円に毎月1.5万円を18年、年6%で運用できたと仮定すると約1,168万円。元本は524万円なので、目標の「1人あたり1,000万円」には届く計算になります。
もちろん年6%はあくまで仮定です。利回りの欄を下げてみると、前提が変わるだけで結果がどれだけ動くかが分かります。教育費は使う時期を動かせないので、この振れ幅は頭に入れておきたいところです。
こどもNISAが始まったら移行する予定
そして2027年にこどもNISAが始まったら、今積み立てている教育資金をこどもNISAへ移していく予定です。
非課税の枠が新しく用意されるなら、使わない手はないと考えています。年間60万円・上限600万円という枠は、児童手当を軸に積み立てるペースであれば十分に現実的な大きさです。
ただし、移行の具体的な手続きや、既存の資産をどう扱えるかは、制度の詳細が固まってからでないと分かりません。ここは2026年末に向けて情報を追っていくつもりです。
学資保険とどっちがいいのか
よく比較される学資保険についても触れておきます。
| こどもNISA(2027年〜) | 学資保険 | |
|---|---|---|
| 増える仕組み | 投資信託の運用 | 契約時の予定利率 |
| 元本 | 保証なし。減ることもある | 商品によるが、満期まで持てば元本以上が多い |
| 途中で引き出す | 12歳以降、子の同意があれば可(予定) | 中途解約は元本割れしやすい |
| 保障 | なし | 契約者に万一のとき以後の保険料が免除される等 |
どちらが得か、ここで断言はしません。値動きを受け入れられるかどうか、保障をどう考えるかは、家庭の状況と考え方次第だからです。
我が家は投資での積み立てを選んでいますが、それが誰にとっても正解だとは思っていません。「減る可能性があるのは絶対に無理」という感覚があるなら、無理に投資を選ぶ必要はないと思います。
まとめ:2027年までにやっておきたいこと
こどもNISAは2027年1月開始予定。0〜17歳が対象で、年間60万円・上限600万円、買えるのはつみたて投資枠と同じ投資信託です。
制度が始まるまでにやっておきたいことを3つに絞ると、こうなります。
- 今が空白期間だと知っておく — ジュニアNISAは終了済み。焦らなくていい
- 育休中は現金を厚く — 増やすより減らさない。給付金の入金は2〜3ヶ月後
- 必要額を先に出しておく — 商品選びより「いつ、いくら要るか」の把握が先
結局のところ、制度が新しくなっても、やることの順番は変わらないなと思っています。家計を把握して、生活防衛資金を確保して、その上で余裕分を将来に回す。こどもNISAはその最後のところで使う道具にすぎません。
2027年、制度が始まったらまた続きを書きます。
参考・出典
- 金融庁「令和8(2026)年度税制改正について -税制改正大綱における金融庁関係の主要項目-」(2025年12月)
- こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
- 文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」(令和8年1月16日 数値訂正版)
- 文部科学省「高等学校等就学支援金制度」
- ※本記事は2026年8月時点の公開情報にもとづく制度の紹介です。特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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